志の輔らくごin PARCO 其の参@パルコ劇場

追加公演の初日。

仲入り

今回のお目当てはなんといっても「狂言長屋」! 去年、どうしても外せない予定とのダブルブッキングになってしまい、拝見できなかった演目。
茂山千三郎さん(前回は茂山逸平さんが演じられたとのこと)が出演して、途中に狂言仕立てのパートがはさまった一席。新しい台本が書けないと、松永家の面目をつぶしてしまうと思いつめた狂言師と、それを助けた長屋の人たちとの、かみ合わない会話が愉しい。そして、長屋の人たちの十人十色の反応を目の当たりにした狂言師は、みごと新しい台本を書き上げ、殿様のお抱え狂言師の座を守る、というおめでたい噺。狂言を演じる場面では、志の輔師匠も衣裳を改め、能舞台に見立てた舞台に登場、狂言調のセリフを。しかーし、やはり所作は、修行を積まなければムリだなぁ・・・。ただ、途中で二人がお相撲を取るシーンがあって、そういうところは良かったけど。
PARCO以外でこれを拝見するのは難しそうなので、いずれまた再演して下さるといいなぁ!
二席目の「蜆売り」。去年、落語研究会で聴いて、ジーンとさせられたネタ。ちょっと「野田版鼠小僧」を思い出だした。PARCOということでか、雪が降り、下座で本格的な「雪の合方」を演奏し(雪の合方自体は、落語研究会でも入れていた)、というスペシャルな演出付き。わかっちゃいるけれど、ラストではジーンと・・・。
最初の「七福神」は、其の壱の時に比べると、落げに向けてのシーンが整理されていて、綺麗にまとまった。途中のかくし芸のネタ見せの内容も、結局其の壱・其の弐・其の参で、全部どこかしら変えていらしたあたり、さすが。通常の落語会などでより長め?という二番から出囃子の「梅は咲いたか」(これもPARCOバージョン?)という流れが、スペシャルな感じを盛り上げているなぁ。着替えタイム用の七福神の唄も、楽しいし。
志の輔師匠と、スタッフの皆様のサービス精神は、ほんとうに素晴らしい!
来年も、絶対に見るぞ!!という気持ちになっちゃうよな