「百万回の永訣」

NHKで夕方放送されていたドキュメント。ノンフィクション作家の柳原和子さんの闘病を見つめた3年間記録。とにかく、前向き。何度、転移が見つかっても、徹底的に自分の病を調べ、先輩患者の下を訪ねて話を聞き、自分にとって最良の治療を求めて医者を捜す。どんなに辛い治療でも、生きるという目標に向かって、良いと思えば果敢にチャレンジし、弱っている姿をも隠さずカメラにさらしていく彼女の姿は、神々しく見えた。
余命を宣告されたがん患者に、どんな医療が必要なのか?という命題を、彼女は追い求め続けている。「医療に愛がない」と何度も彼女は言っている。「どうして、あなたの生命を一緒に支える、と言ってくれないんだろう?」と。
番組の最後の方で、やっと一緒に戦ってくれるパートナーと呼べるような医師に出会う。その医師がどんな環境で医師として育ってきたのかを確かめるため、取材に訪れる。その病院では、誰もが国家試験を通った次の日からERに配属され、2年間、徹底的に生と死が交錯する医療の現場を経験させるのだという。これって、大事なことだよなぁ・・・。
このドキュメントを見て、柳原さんの書いたものを読もうと思った。

がん患者学〈1〉長期生存患者たちに学ぶ (中公文庫)

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がん患者学〈2〉専門家との対話・闘病の記録 (中公文庫)

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百万回の永訣―がん再発日記

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