磁石

昨日「夜桜能」で見た演目のうち、狂言の「磁石」って、予備知識がなにもなかったので、「人買いと人買いに売られそうになっちゃった人のお話」っていうぐらいしかわからなかった。
で、調べてみたら*1、売られそうになっちゃった人は、田舎の人で、「磁石の精」と名乗るところから「磁石」という名前がついているらしい。
そういえば、萬斎さんが「磁石の精」って言ってたような気が・・・(笑)。
しかし、なんの前フリもなく、いきなり「磁石の精」ですよ。
歌舞伎も結構、びっくりな設定があるけれど、狂言にもあるんだなぁ。
磁石でびっくり!といえば、歌舞伎十八番「毛抜」*2
お姫さまの髪の毛が、突然逆立ってしまうっていうのは、お能にもあるようだけれど。
粂寺弾正が手に持っていた毛抜きが、突然大きくなったのにも笑ったけれど、お姫様の髪の毛が逆立つ原因を探る主人公が、方位磁石を取り出して、それにお姫様の髪の毛が反応して逆立つっていうのは・・・
初めて見たとき(たぶん、左團次さんだったような・・・)びっくり&オイオイ、っていう感じであった(いい意味で、で)。
そういう、おおらかなところが、古典芸能の楽しさ。