四月大歌舞伎夜の部@歌舞伎座

「将軍江戸を去る」。途中、落ちました・・・。三津五郎様、ごめんなさい(T-T) 
勧進帳」。ある意味、弁慶さんはクサかったけど、だからこそ、よりドラマチックになっていました。実はあまり期待していなかった勘三郎さんの富樫ですが、これがわたくし的には、かなりツボでした。勘三郎さんとしては、かなり抑えた演技だったんではないかと。弁慶さんとのバランスを考えてですかね? お囃子は、家元が死にそうなぐらいの気迫で打っていらっしゃいました。最初はオペラグラスで、家元の手の動きをじっくり観察していたのですが、だんだん役者さんの気迫に引き込まれ・・・。幕見が可能ならもう一度見たいですが、今月はモロモロ無理そうです。残念。
「浮かれ心中」。井上ひさしさんの『手鎖心中』が原作です。これ、気になっていながら、まだ読んでいないんですが、これはやっぱり読んでみたくなりました。さて、どこに積んだかなぁ・・・(^_^;)
事前に、某有名映画監督がご覧になって「クサい!」とおっしゃったという話が漏れ聞こえてきました。たしかに、そんな感じは否めません。でも、楽しかったから、いいんじゃないでしょうかね。明るくて笑いがいっぱいで、でもホロっとするところもあって。納涼歌舞伎で初演だそうですが、確かにそんな感じのお芝居でした。
時蔵さんが昼の部とはうってかわって、世話モノのおかみさんを演じていらして、これがまたいい感じ。最後に昼の部を意識して、柱巻きを・・・。こういうお遊びも楽しくていいじゃん!と思いましたよ。時蔵さん、夫婦喧嘩をしろとけしかけられたら、低い声で文句を言い始め、勘三郎さんに「あんた、男だか女だかわからないよ」と突っ込まれていて、かわいかったです。
もう一度見ることができるなら、夜の部だな、という四月大歌舞伎でした。

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手鎖心中 (文春文庫)

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