落語研究会＠国立劇場小劇場

表立って謳ってはなかったですが（長井さんのコラムは、いつものとは違って、代々の小さんについて書かれていたので、やっぱりね・・・って思った方も多いでしょうが）、五代目小さん師匠の七回忌追善興行のような番組でした。ロビーには小さん師匠の写真パネルが2枚飾られていました。1枚は、「あさげ」のCMの時のようなステキな笑顔。晩年のちょっとお痩せになったお顔より、やっぱりこの小さん師匠のお顔がわたしにとっても「小さん師匠」なので、ちょっと得した気分でした。
市馬師匠の「粗忽の使者」が、よかったです。五代目の「粗忽の使者」は絶品だったそうですが。江戸っ子の職人のそそっかしさと、粗忽を絵に描いたようなお使者殿。愛すべき落語のキャラクターがそこにいるような。
クイツキは、小三治師匠の「小言念仏」！　マクラで「今日は、話すことはありません」とおっしゃりながらも、ちょっといい話がやっぱり伺えましたよ。そして、何度聞いてもやっぱり小三治師匠の「小言念仏」はステキです！！　
仲入りで上がった花緑師匠のお弟子さんとのエピソードも、ほのぼのとして、「花見小僧」の貞吉のキャラクターに結びついていたような・・・。一時、わたしが遭遇する高座は、ひたすらハイテンションな感じで、ちょっと苦手だなぁと思っていたのですが、苦手感が払拭されました。

五代目柳屋小さん 名演集13 試し酒/まぬけ泥棒/粗忽の使者

五代目柳屋小さん 名演集12 へっつい幽霊/猫久/馬の田楽

五代目 柳家小さん 落語傑作選 全集 [DVD]