亀治郎の会@国立劇場大劇場

行けない予定でしたが、急に予定が変更に・・・。朝、電話で劇場に問い合わせたら、当日券が出るとのことなので、行って参りました、亀治郎の会。
大劇場を一人で一杯にしちゃうのかぁ〜!!と、満員の客席を見てびっくり。
俊寛」。今回、石川耕士さんによる補綴が行われ、演出も亀ちゃん好みにいろいろと試みがあると、プログラムに。そういえば、先日、お囃子のお稽古に伺った時に、先生が「いろいろと、注文がついてねぇ」(←これ、いい意味です。念の為 笑)とおっしゃってましたね。
大道具からして、いつもとは様子が違う気が・・・。わたしにしては珍しく(ヲイ!)、葵太夫さんの浄瑠璃に最初から引き込まれました。そして、浅葱幕を切って落とすと・・・オオ!。ネタばれしちゃうので、この辺はまた、月曜日にでも書きますが、いろいろと新演出がありました。もう一人の亀ちゃん(亀三郎くん)、よかったですよ〜。本興行でも、ぜひ!!と思いました。そして、段四郎さんの瀬尾が絶品! 前に本興行で拝見した時もそうでしたが、憎々しさ満点! こういうお役、ほんとにハマり役ですね。千鳥の右近くん。うーん、美しいというよりは、田舎娘の初々しさが、らしかったです。
京鹿子娘道成寺」。今月初めに国立能楽堂の田中さんの演奏会で、「本興行では絶対に踊らないと決めている」とおっしゃっていたので、非常に拝見したかったのでした。これまた、亀ちゃんらしく、普通ではありません! 衣裳のチョイスも、亀ちゃんならではな感じがあって、新鮮でした。振付けも、勘吉郎さんによる新しい試みもありました。
道行から破之舞までは、能を意識した踊り、「鐘に恨みは数々ござる」からは歌舞伎らしい踊りに、とくっきりと色分けが感じられ、タテ鼓の傳次郎さんとの息がピッタリ! こういうのが、気持いいんだよなぁ〜と、長唄も含め、いつぞやの「奴道成寺」と思わずくらべてしまったのでした(^_^;)
途中まではあまり感じなかったのですが、鐘入りの「サラシ」を打っている小鼓さんチームを見ていたら(そこまでは、つい目が亀ちゃんに釘付けで、お囃子までじっくり見る余裕がありませんでした)、傳次郎さんとわが師匠組と、あとのお二人との打ち方の違いがはっきりわかって、面白かったです(お流儀の系統の違いですね、これは)。
プログラムが1部1,800円で、「エエ!?」っと驚いたのですが、中味を見て、納得。これまた亀ちゃんらしいこだわりがあって、豪華な1冊でございました。