『歌舞伎大道具師』

いやはや、もっと早く読んでおけばよかった!という一冊。「道具帳」の画像もたくさん見られるし、いろんな芝居や名優たちのエピソードも。
六代目菊五郎のこだわり、その六代目亡きあと、劇団が明治座で起死回生を期して演じた「白浪五人男」の通しにまつわるお話、「義経千本桜」や「四谷怪談」の仕掛けなどなど、興味深い記述がたくさん。
「大道具も芝居をする」という釘町さんの言葉が、特に印象的。歌舞伎らしい味わいに、大道具がいかに関わっているのか、ということを改めて感じた。

歌舞伎大道具師

歌舞伎大道具師