『名優のごちそう』

実際に舞台を見たことのある人はほとんど出てこないのだけれど、戸板先生の筆にかかると、舞台が目に浮かんでくるような気がするなぁ。そして「あー、もっと早く生まれて、実際にこの目で見てみたかった」と。
名優の名舞台に関するエッセイを通して、歌舞伎という演劇の本質のところにも触れられる。
最後に、奥様の思い出が収録されていて、これがまた、戸板先生の人となりを表していて、とてもうれしい。
まさに、「ごちそう」づくめの一冊。

名優のごちそう

名優のごちそう