芸の真髄＠国立劇場大劇場

NHKエンタープライズ主催の「藝の真髄」シリーズ。なんだかんだいって、今のところ皆勤賞かも？　今年は清元。二つにわかれていた清元が88年ぶりに一緒に演奏するという会。芝居の地方でしかほとんど聴かないので、梅吉さんの三味線を聴いたのはとても久しぶり。「隅田川」の冒頭、これまた芝居でしかほとんど聴かないので、立三味線が鼓の掛け声から持ってきたと思われる掛け声をかけるのに、今まで気づいていなかった…。
ワキの舟長の語りは、清寿太夫さん。今、清元の演奏だったら、この方の語りが一番聴きたい。深みのあるステキな語りだった。
そして、梅吉さんの三味線の響きがとても素晴らしかった。機会をとらえて、またぜひ聴きたい三味線だ。情景から登場人物の感情から、いろんなものが三味線の音色で浮かび上がってくる。
この会、毎回思うのだけれど、背景の装置をいろいろといじるのはやめて欲しいな…。
あと、プログラムの最後の方に、出演された社中の方たちの紹介が載っていたけれど、清元の演奏家として出演しているのだったら、あの「夢」の紹介はどうなのよ…と。どうやら、他に本業をお持ちの方もかなり混じっているようなのだけれど、おさらい会じゃないんだから、そこはね…。