本の神様の思し召し

山本善行さんの著書は、だいたい出ると買って読んでいる(はず)。わたし自身は、古本の知識はないし、文学のこともあまり知らない。山本さんの著書の内容は、ある意味とてもマニアックな内容だと思う。それでも山本さんの本は楽しいし、出てくる本が読みたくなる。
今度の新刊『古本のことばかり考えていた』も、そんな1冊だ。もったいないなぁと思いつつも、楽しくて気になって、ついついズンズン読んでしまった。読み終えるのがもったいなく感じられるのが、魅力だ。
そして、この本の中で、山本さんがわたしの亡くなった友人のことを書いてくださっていたことがとても嬉しかった。
先月の下旬が彼女の誕生日なのだけれど、mixiのお知らせメールが届いて思い出したばかりだったので、山本さんの本に彼女の名前が出て来たのを読んで、この偶然には、ちょっとまいった。
お店に遊びに行きたいなぁと思いながら、ついに行く機会を作れないまま、彼女は旅立ってしまった。でも、ちゃんと本好きな人は、彼女と彼女のお店を見守っていてくださった、ということを知ることができて嬉しかった。
さらに、今までまったく知らなかったたくさんの本やそれを書いた人に出会うことができたことに感謝。
歌舞伎だお能だ落語だと、けっして「本のことばかり考えて」はいないけれど、このところ、本のことをたくさん考えるようになったのも、本の神様の思し召しなのだろう。

古本泣き笑い日記

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関西赤貧古本道 (新潮新書)

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