友待つ雪

朝から土砂降りの雨。いきなり秋がやって来た。
夜はお囃子の稽古日。自分の間の悪さをひしひしと感じながら、鼓を打つ。「吉原雀」は最後まで行ってしまった。チリカラの手組オンパレードの曲だけに、ダメさが浮き彫りになる。頭ではわかっていても、手がそのように動かない、というのはさらい方が足らない証拠。来月まで、地道にさらおう。
『今朝の春』読了。「みおつくし料理帖」の第4弾。今回は、澪にとって、辛い話が多かった。そして、最後の話は今後どうなるのか、心配な展開に。
心に残る言葉がひとつ。「友待つ雪」。あとから降る雪を待って、まだ消え残っている雪のこと。と、源斎が澪に「白雪の色わいがたき梅が枝に友待つ雪ぞ消え残りたる」という古歌が引用して説明する。
昔の人は美しいこころを持っていますね、と源斎が澪に語るシーンは、美しい。

今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)

今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)