鍵のない蔵
今朝、RSSリーダーの記事をざーっと斜め読みしていた中で、ふっと目に止まったのが
花 森 安 治 の 装 釘 世 界: あぷれ二十四孝 河盛好藏
まずは、花森安治の斬新な装丁に目を惹かれた。
そして、Blogの本文に出てきたこんな一言に、「ああ!」と
拙著『花森安治の編集室』にかいたが、花森は略字の蔵を「カギのない藏」といってきらった。むろんその根底には、戦後の無定見な国語改革への批判があったからだけど、三十すぎるまで使っていた文字を、あしたから使っちゃいけないと法律で制限したら、怒るほうがまともな人間というものではないか。
そうなのだ。旧字には言葉に込められた意味が表れている文字が、とても多い。
よく知られた文字で言えば、「戀」。
この字を覚えるのに、昔の人は「いとしいとしというこころ」と唱えた。
「藏」の字にはたしかに「鍵」がある。
旧字には「言霊」が宿っていたのだ。
画数が多いと、子供に教えるのが大変、とか、文字が潰れて読みにくい、などいろいろな理由はあるのだろうけれど、折にふれて、旧字を知ることで、その言葉の意味にまで思い至れるならば、そこにはとても大切な意義があるのではないだろうか?
ということで、辞書を引いたら、旧字体もチェックするぞ!とココロに誓ってみた。
中国の簡体字には、言葉を失ってしまうのだが…。
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