末の松山
不勉強でお恥ずかしいが、末の松山っていうのは、宮城だったのか…。
和歌に詠まれているし、「京鹿子娘道成寺」の詞章にも出てくるので、てっきり近畿あたりだと思い込んでいた。
紀田順一郎さんがネットにUPされた「研究は生かされなかった」という文章を読んで、そのことを知った次第。
http://plus.harenet.ne.jp/~kida/topcontents/news/2011/062001/index.html
「末の松山」とは、現在宮城県多賀城市八幡の小丘にあり、ここを大津波が越えそうで越えなかったというところから、小倉百人一首の「契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山なみこさじとは」(清原元輔)にも見られる通り、歌枕にもなっている。「八幡川」は現在の砂押川である。
ということで、遅ればせながら、iPadの大辞泉で検索してみたら、
すえ‐の‐まつやま
【末の松山】〔すゑ‐〕
陸奥(みちのく)の古地名。岩手県二戸(にのへ)郡一戸(いちのへ)町にある浪打峠とも、宮城県多賀城市八幡の末の松山八幡宮付近ともいわれる。[歌枕]「きみをおきてあだし心をわがもたば―浪もこえなむ」〈古今・東歌〉
とあった。
岩手と宮城の二説ある、と。
ついでに、Google先生に聞いてみたら、「源氏物語」の「浮舟」にも、末の松山を詠んだ歌が出てくるというBlogのエントリーが出てきた。
末の松山:浮舟: 和歌を訪ねて
薫が浮舟に贈った歌で
波こゆるころとも知らず末の松 まつらむとのみ思ひけるかな
ということは、もしかして、謡曲の「浮舟」にも出てくるのかな?と思い、調べてみようと思ったら、『観世流謡曲百番集』には、入っていなかった…。
それじゃあ、とまたまたGoogle先生に聞いてみた。
「雪」(金剛流のみにある曲)のクセで、薫の歌が引用されているというBlogのエントリーを発見。
能の花 狂言の花 雪さらにつづき
近い曲だと「善知鳥」のクセ「身の苦しさも、忘れ草の追鳥高縄をさし引く汐の、末の松山風荒れて、袖に波越す沖の石」
があった。
また、芭蕉も「奥の細道」の旅で立ち寄っているが、それは宮城県の方だという。「奥の細道」も読まなきゃなぁ。
まだまだ勉強が足りない。
iPadでゲームなんかやってる場合じゃない。
そうだ、角川日本史大事典のアプリをiPadに入れなきゃ!だった。
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