東銀座じゃなくて浅草へ

今年もいよいよ亀治郎&三響會のチャリティー公演が始まる。
そして、松竹さんの大震災チャリティー公演ともろに日程がかぶってしまった。亀ちゃんと三響會の方がずーーーーと前から決まっていたので、チケットはすでに押さえてしまっていたのだ。三津五郎さまが気になりつつ、チケット争奪戦に参戦せず、浅草を選んだ。
公会堂の階段を上がっていくと「ただいま、亀治郎さんがロビーで募金を受け付けていらっしゃいます」という運営スタッフの声が聞こえてきたが、うーん、行列してるしな…と反対側を見たら奥のパンフレット売り場で傳次郎さんがパンフレット販売中だったので、まずはそちらへ。それから広忠さんが寂しそうだったので、広忠さんの募金箱に寸志を入れさせていただいた。

去年は、「道成寺組曲」と広忠さんの一調と「藤娘」にトークが途中に挟まるという番組だったが、今年は「羽衣」と一調と「近江のお兼」にトーク付。プログラムにトークが書いてなかったので、今年はないのかと思ったら、「羽衣」のあとに4人が浴衣に着替えて登場(家元は、上布かな?というおきものだったが)。ご挨拶のあと、チャリティーの説明などオフィシャルな堅い話があったが、途中からお馴染みのフリートーク
ユッキーがいると、広忠さんのトークがあまり目立たないのだけれど、このメンバーだと、時折挟まれる広忠さんのマイペーストークが際立つ。そして、そこにこれまた時折発せられる家元のツッコミがwww。亀ちゃんはご機嫌麗しかったようで、藤十郎さんの爆笑ネタを披露してくださって、これが面白かった。傳次郎さんはいつも通り、仕切り役で話題が途切れそうになると、広忠さんにふったりしていて、愉しかった。
トークの時にわかったのだけれど、最初は広忠さんも傳次郎さんと一緒にプログラム売り場の方にいらしたのが、お客さんがみーーーーんな亀治郎さんの方に行っちゃったので、寂しくなって募金箱に鞍替えしたのだとかw。
そうそう、去年は最終的に1千万円達成して、ゴールドリボン基金の方にお渡ししたそうだ。すばらしい。傳次郎さんの熱意に負けて、プログラムは町田ですでに入手していたのに、また勝っちゃったもんなw。

「羽衣」は能の地謡に囃子が入って、亀ちゃんが踊るという舞囃子歌舞伎舞踊? 当然、仕舞でお稽古していただいたのとは振りが違うのだが、最初に下手の袖から出て来て、舞い始めたとき、ハコビがあまりに綺麗なので、つい、亀ちゃんの足下をジーっと見てしまった。
一調は「願書」。お相手は喜正さんで、お二人とも裃だった。重い曲だそうなので、そういうことになるんだろうな。
「近江のお兼」。これは傳次郎さんのリクエストで決った曲だそうで、久しぶりで亀ちゃんの女形舞踊を楽しませていただいた。そうそう、大鼓が傳八郎さんだった。やはり、傳八郎さんの大鼓、好きだなぁ〜。
一旦緞帳がおりたあと、カーテンコール。亀ちゃんは去年の「藤娘」同様、おすまし亀ちゃんでご挨拶。衣裳付で女形の踊りを踊ったら、まぁ、素には戻らないよね、やっぱり。

終演後、久しぶりにお会いしたお友達と、近場でお茶しつつ、いろいろとおしゃべり。最近、芸の話をする機会にあまり恵まれていなかったので、愉しい時間を過ごした。