ポストイットつきすぎ…

先日、演舞場の帰りに木挽堂さんで購入した『歌舞伎 虚と実』を読了。
『芸十夜』を読むまでは、八代目三津五郎は「ふぐの三津五郎」という認識だった。だから、光文社文庫のグルメシリーズが出たときは、即購入して読んだ(笑)。

八代目坂東三津五郎の 食い放題 (光文社文庫)

八代目坂東三津五郎の 食い放題 (光文社文庫)

まぁ、この『喰い放題』でも、芝居に関連した話はいろいろ出てくるのだけれど。
渡辺保さんの「演劇界」の連載を読んで、これは読まねば!と思い立ち『芸十夜』を読んで、知的探究心の旺盛さ、ちょっとクセのある物言いがすっかり好きになってしまった。
『歌舞伎 虚と実』は、創元社の「名作歌舞伎全集」の月報のために書いたものに手を入れたというのは、あとがきを読んで知った。読みながら、演目の名前を挙げて「この芝居はまったく知りません」とか書いてあるので???と思ったのだけれど、最後の最後になぞは解けた。
『聞きかじり見かじり読みかじり』や『芸十夜』にも出て来た話も多いのだけれど、そこからもう一歩踏み込んで、八代目が見聞きした芝居のあれこれについて「こんな時代になってしまったから、知っていることは書いておこうと思う」というスタンスで、芸談故実をふんだんに盛り込んでいる。
読みながらポストイットをつけていったら、もう、つきすぎだよ!という状態で、これを何かのときに読み返したり引用するには、ちゃんと索引作らなきゃダメだな、という状態になってしまった。
読みながら、十七代目羽左衛門さんの本もまた読みたいなぁ〜と。実家にあると思っていたが見つからないんだなぁ…。今度、木挽堂さんにあったら、買おう。
歌舞伎虚と実 (1973年)

歌舞伎虚と実 (1973年)

十七代 市村羽左衛門聞書―歌舞伎の小道具と演技

十七代 市村羽左衛門聞書―歌舞伎の小道具と演技