歌舞伎の舞台裏を覗く一冊

『歌舞伎をつくる』読了。
先日、『歌舞伎 虚と実』といっしょに、木挽堂さんでいただいた一冊。
八代目三津五郎、実川延若、十七代目市村羽左衛門といった役者さんが参加した、座談会をまとめたもの。タイトルの通り、歌舞伎の大道具や小道具といった、歌舞伎をつくるのに欠かせないものについての話がたくさん。付箋がたくさんついた。
三津五郎さんの蘊蓄はもちろんだが、延若さんのケレンものの舞台裏について、長谷川勘兵衛さんたちと語り合った回が、面白かった。最近では上演されなくなった「鯉つかみ」とか、亀ちゃんあたりが復活してくれないかな?などと思った。
羽左衛門さんの世話物の回は、羽左衛門さんがあまり発言していらっしゃらないのが、残念。やはり、例の聞書きを読みたくなった。

歌舞伎をつくる

歌舞伎をつくる

十七代 市村羽左衛門聞書―歌舞伎の小道具と演技

十七代 市村羽左衛門聞書―歌舞伎の小道具と演技

<追記>
コメント欄にて正太郎さまより、金丸座で染五郎さんが「鯉つかみ」を復活上演されたとご教示いただいた。
第二十七回 四国こんぴら歌舞伎大芝居 | 旧金毘羅大芝居(金丸座) | 歌舞伎美人(かぶきびと)
福助さんのBlogによれば、宙乗りもあったとのこと。