余韻ぶち怖しでがっくり。

7時半起床。あっちゃー。空はどんより、激しい雨の音も。天気予報は、ところによって激しい雨になると脅かす。12時前に家を出る。天気予報に脅されたので、レインブーツにレインコート、長い傘で完全装備。が、見上げると青空がのぞき始める。これって、雨は上がったってこと?
1時前に宝生能楽堂の前に着くも、まだ開場していないので、ニューヨーカーズカフェで休憩。
今日は、山本順之さんが「姨捨」。披きだというのを、プログラムで知る。閑先生、仙幸先生、源次郎先生、柿原先生、小寺さん、万作先生と、豪華な三役だなぁ。後見は観世ご宗家だし。三老女の一つに数えられる大曲。後シテが出てくると満月のように、身体も髪も顔も金色に輝いていた。最後、閑先生たち旅人が、まるで誰もいないかのように、シテの前を通り過ぎていくのが、哀しい。無常ってこういうことなのかな?と感じた。シテが橋懸りを帰るとき、空気をぶちこわした拍手に、がっくり。さすがに同調する人はほとんどいなかったけど。
あとは囃子方が立ち上がって引くときぐらいから、拍手がどんどん起こって、こんなお能を拝見して、拍手したくなるのか…と、かなりびっくりした。余韻の中で誰もいなくなった舞台を見ながら、今日のお能を思い返すんじゃないのね。