2002-07-25から1日間の記事一覧

『怪しい来客簿』(2)

この作品集の最後の作品色川さんご自身の闘病体験に基づくと思われる「たすけておくれ」の中で「私」が語っている。十年来の持病である胆石が悪化し、遂に入院・手術を余儀なくされた「私」は、知人の紹介でその道の名医がいる都内の某私立病院に担ぎ込まれ…

『怪しい来客簿』(1)

色川武大さんの『怪しい来客簿』(文春文庫)読了。昭和52年に、泉鏡花賞を受賞した蓮作短編集。得体の知れない「掛け声屋」の女性、「あれじゃあ、乞食とかわらないよ」と「私」の母が評した神楽坂の南京豆売りの婆さん、深川高橋のドヤ街で出会った少女…

「三茶日記」か「読書日記」か

この日記を時々読んでくれている知人から、メールをもらった。「本の雑誌」の愛読者であるその知人は、8月号の特集で、島本脩二さんが「私のベスト1」として、神蔵美子さんの『たまもの』(筑摩書房)を挙げておられるのを読んで、「坪内ファンのあなたと…

「三茶日記」か「読書日記」か

この日記を時々読んでくれている知人から、メールをもらった。「本の雑誌」の愛読者であるその知人は、8月号の特集で、島本脩二さんが「私のベスト1」として、神蔵美子さんの『たまもの』(筑摩書房)を挙げておられるのを読んで、「坪内ファンのあなたと…

『怪しい来客簿』(1)

色川武大さんの『怪しい来客簿』(文春文庫)読了。昭和52年に、泉鏡花賞を受賞した蓮作短編集。得体の知れない「掛け声屋」の女性、「あれじゃあ、乞食とかわらないよ」と「私」の母が評した神楽坂の南京豆売りの婆さん、深川高橋のドヤ街で出会った少女…

『怪しい来客簿』(2)

この作品集の最後の作品色川さんご自身の闘病体験に基づくと思われる「たすけておくれ」の中で「私」が語っている。十年来の持病である胆石が悪化し、遂に入院・手術を余儀なくされた「私」は、知人の紹介でその道の名医がいる都内の某私立病院に担ぎ込まれ…