人に本を薦めるのは難しい。でも、面白い。(2)

後者は、ここ2・3年、吉野さんは友人から薦められた本を積極的に読むことにしているということについて。最初は、薦められた本がとても面白かったので、他のいろいろな人にもお薦めを教えてもらっては読んで、それがまた面白くて、「これは大変だ」とまで思ったのだという。
ところが、だんだんハズれの本が増えてきて、それでも友人・知人が薦めてくれた本を読むのは
<b>友人・知人が「面白かった」と言って薦めてくれる本は、それだけで付加価値がついている。
本の帯に○○氏絶賛!!なんて書いてあるのもそのためだ。
それは薦めてくれたその人を読むことなのだから。</b>
そうそう、そうなんだよねー、と思いつつわたしもこのくだりを読んだ。
それだけに、好みなどをよく知っている人から「最近、なにか面白い本ない?」と聞かれれば、自分が読んだ本、他の友人などが面白かったといっていた本などから、その人に合いそうなものを見繕うことができるのだが、相手のことをよく知らない場合、非常に難しい。
だから、一応「どんな傾向の本がいいですか?」と聞いてみるのだが、そういう人に限って「いや、なんでもいいですよ」と宣われるのだ。
つい先日も、そんなことがあって、当たり障りのなさそうなところで「最近は宮部みゆきさんにハマってますけど・・・」と答えておいた。

逆に、相手の好みがある程度わかっている場合に「敢えてこの本をどう思ったか、聞いてみたい」ということもある。
こういう場合、一応エクスキューズはつけて、お薦めしてみる。
案外、「それはもう読んだよ。面白かった」などという答えが返ってきたりもするところが、また面白いのだが。