人に本を薦めるのは難しい。でも、面白い。(1)

吉野朔実さんの<A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=02133877&volno=0000>『お父さんは時代小説(チャンバラ)が大好き』</A>(角川文庫)読了。

漫画は読まない、といいながら、このところ本がらみの漫画は、結構読んでいる。
『お父さんは時代小説が大好き』は、「本の雑誌」に連載されている「吉野朔実劇場」をまとめたもので、先日、その続編の<A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=02176197&volno=0000>『弟の家には本棚がない』</A>も出た。

吉野さんに限らず、漫画家の方は作品作りの参考に、本はかなり買うらしい。しかし、この本では、そうした資料用の本ではなく、吉野さんご自身が好きで読んだ本にまつわる逸話が描かれている。
中でも特に印象に残っているのが、「いまさらアンドロイドが電気羊の夢を見るか?」と「友人に薦めてもらった本はつまらないほど面白い。」だ。

前者は、フィリップ・K・ディックの名作<A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=01600781&volno=0000>『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』</A>(ハヤカワ文庫)について。映画「ブレードランナー」の原作ということで、10年前に読もうと思って本屋に行ったのだが、タイトルがうますぎで、すっかり読んだ気になってしまって、買わなかった吉野さんが、最近、周囲の人からつぎつぎに薦められて家って読んだということを、わずか2頁でまとめておられる。しかし、吉野さんが感じたことは、本好きなら誰もが感じたことのあることで、締めの一言「本も御縁なのだ」が、効いている。