渋谷古書センターで、嬉しい悲鳴(2)

地下は、趣味や芸術関係の本がメインらしい。入り口近くは、写真や美術書などが目に付く。奥へ進むと、映画や演劇関係の本も少しあるが、そんなに多くはないし、欲しい本もない。念のためと思って、さらに奥へ進みながらざっと棚を見ると、妙に気になる一角がある。近づいて良く見てみると”戸板康二”という名前が目に飛び込んで来る。先日、<a href=http://www.on.rim.or.jp/~kaf/>ふじたさん</a>のところでその存在を知ったばかりの<b>『いろはかるた随筆』</b>(丸ノ内出版)だ。段ボールでできた函入りで、中の状態も悪くない。一瞬、迷ったが演劇書の棚ではないところに引き寄せられるようにして見つけた本だし「これも何かの縁だろう」と、買うことにする。ほかに、吉田健一の<b>『酒肴ばなし』</b>の正続と、丸谷才一さん選による<b>『花柳小説名作選』</b>(集英社文庫)も。「ああ、実家に帰る前にこんなに買って、どうしましょ!?」と、内心、嬉しい悲鳴。