渋谷古書センターで、嬉しい悲鳴(1)

実家に帰るのが、昨年あたりから月に一度の恒例行事となっている。ほんとうは、近いのだからもう少し頻繁に帰った方がいいのだろうが、歌舞伎だ落語だと出歩いていると、なかなかそうも行かない。

実家に帰るのに渋谷を通るので、久しぶりに思い立って、渋谷古書センターに寄る。前に行った時は、あまり収穫がなかったので、文庫本が何冊か拾えればいいかな?というつもりだった。
まずは、店頭のワゴンかわりの棚を一通り見るが、ここにはめぼしいものが見つからず、今日も空振りかと、半分落胆、半分ホっとして、店内に。文芸書の棚には気になる本が何冊かあったが、値段が折り合わなかったり、今日ここで買わねば!という気分にしてくれる本はない。続いて、反対側の棚を見て行くと、端の方に「東京人」のバックナンバーが積んである。お値段が手ごろだったので、2000年2月号神保町特集のPart2と、その下に1992年11月号「モダン東京盛り場案内」を抜く。
続いて、新書などが挿してある棚を見て行くと、江國滋さんの<b>『落語への招待』</b>(朝日選書)がある。きれいな状態だし、お値段も手ごろなので、これまた抜く。そして、文庫の棚へ。あまり分類とか整理とかがされているようには見えない棚なので、端から注意深く見て行く。磯田光一さんの<b>『永井荷風』</b>(講談社文芸文庫)が目に付いた。さらにまだ何かありそうな予感がして、見て行くとなんと、前々から探していた谷沢永一さんの<b>『完本 紙つぶて』</b>(文春文庫)が!! ある程度お高くてもこれは買わなければ!と思っておそるおそる確認したら、予想の半分くらいのお値段なので、二度びっくり。お会計を済ませて、そのまま駅に向おうとしたのだが、気が変わり前回は行ってみなかった地下もちょっと覗いてみることに。