リクエスト大会!

今日は、談春さんのリクエスト大会です!「小猿七之助」と「包丁」、どちらも楽しみでございます。
ちなみに、御頭は、権太楼さまの「ジャンバラヤ」でおなじみのフィリピンバンドに、船中で早くも遭遇した模様。うーん、どんなバンドなのか、見てみたい!聞いてみたい! でも、飛鳥に乗るのは、無理。そもそも、外国航路じゃなくても、あのバンドが乗ってるんだ!ということに、びっくり。写真撮って来てくださいね〜!(って、ネット環境はダメダメらしいので、読んでいらっしゃいませんわなぁ・・・)
で、本日のお楽しみ。談春さんの独演会でした。補助椅子も出る大入り満員、大盛況。なぜか、客席が暗くなって、高座だけが明るい、といういつもとは違う様子に??? 登場すると、もういきなり羽織の紐に手をかけて、またまた???去年6月の独演会で聞いた「小猿七之助」よりは、ディテールが丁寧に語られていく。七之助の隠された過去と素顔が明かされていく過程に、思わずゾクっとしてしまった。ちょっと、途中で、登場人物の名前が混線してましたか?というところがあったけど、冷徹な男の顔に変わりはない。瀧川が七之助に思いの丈をぶちまけるところを途中までやって、最後は「テレちゃった」ということで、ちょっと残念かも・・・。客席を暗くしたのも、雑談タイムなしでネタに入ったのも、すべてはこのネタにスーっと入るための演出だったとのこと。
で、一席終わったところで、リクエストに対する御礼と感想などあって、宿題タイム。
1)歌舞伎の襲名(要は、海老蔵襲名ですな)は、みんなから祝福と絶賛を以て迎えられるのはなぜ?(噺家の襲名との比較あり)
2)イラクで拘束された19歳の彼の眉毛をどうして、誰も手入れした方がいいと言わないの?
3)あれ、なんだっけ?
で、わたしなりの1)への答えは、後日、考えをまとめて書きます。でも、感覚としてはわかるんだけど、難しいな、言葉にするのは・・・。
ただ、歌舞伎の襲名がすべて、めでたしめでたしで終わるというわけではないんですね、これが。現に、去年の團菊祭での襲名についてなんかは、世間一般ではほとんど話題にならなかったせいもあり、実はいろいろ言われている人もいるわけですが、表立って、歌舞伎に興味がない人にまでは伝わらないわけですね。ま、海老蔵襲名についても、もしかしたら、どこかで誰かが異を唱えているやもしれませんが・・・。少なくとも、江戸歌舞伎の宗家である市川家の由緒正しい名跡が復活するというのは、歌舞伎にとっては、目出たいお祭りなんだ、ということは、言えるでしょう。
仲入りをはさんで、いよいよ「包丁」。これは、3月の花形演芸会で聞いて、もう、大感激!したネタ。残念ながら、談志師匠が談春さんは「もしかしたら、天才かもしれない」とおっしゃった、という高座は聞けなかったのですが、3月の「包丁」が談春さんにとって、もう一つだったとしたら、その「包丁」って、どんなんだったんでしょうか? 想像もつきませんよ、わたしには。
で、今日の「包丁」。久次と寅の再会の場面でのやり取りで、まず笑わされて、鰻屋に行ってからの件りで、またまた笑い、久次の家に寅が訪ねて行ってからのおあきとのやり取りのちぐはぐさがまた、おかしい。おあきは、談春さんお得意の年増の女房なので、その身持ちの固さ、気の強さ、といったものがよーく伝わって来て、一目見た時は「いい女なのに、なんで別れたいんだ」と思った寅が、いろいろ話して行くうちに、久次にちょっと同情しちゃったりするあたりもわかりやすい。結局、おあきに寅が事情を全部しゃべってしまったところへ、久次が帰ってくるわけだけれど、おあきが半ベソをかきながら「お前なんか、出て行け! 寅さんが着て来たその汚いきものに着替えて、さっさと行きやがれ!」と叫ぶところに、「なんで、こんな男に惚れて尽くしてきたんだろう」という女の無念さ、情けない気持がうまく表現されていた。
6月、7月は、主催の独演会はないとのことで、その代わり、横浜や大銀座落語祭に来てね〜!というメッセージで終了。横浜も、読売GINZA落語会も、一門会も、大銀座落語祭も、行きますとも! なので、「オオ!」という高座をお願いしま〜す。花形演芸会の受賞者の会に出ないというのが、残念。でも、三太楼さんや喬太郎さんが出演されるので、切符がとれれば、行きますけどね〜。
ちなみに、仲入りのときに、客席でたすけさんを発見。ちょっと別件のことなどお話しましたよ。帰りには、某サイトの常連さんにも駅で遭遇しました。