風に立つ仲三郎@新橋演舞場

2日連続の新橋演舞場。去年に比べると、踊りがわたくし好み(英太郎と朝丘雪路)だったので、良かった。「蘭蝶」は、剛士さんと富士松加奈子さんが、パートを分けて語るという趣向。お二人とも泥臭くならない語りで、わたしはこういう方が好きだなぁと。「新内傾城道成寺」は、一中節の「傾城道成寺」を新内にうつしたのかと思っていたら、そうじゃあないみたいだ。踊りの地方としては、ちょっと踊りにくそうだった。英さんって、客席から拝見すると、大きいんですねぇ。つづいて、仲三郎さんのご子息・剛士さんが作った「寿猫」は、なかなか良い曲だった。朝丘雪路の踊りも、自分で振り付けもしたとのことで、猫の可愛いしぐさが随所にあって、楽しかった。最後の「風の盆vs新内流し」は、去年とあんまり違わない気がした。踊りは、去年の方が揃っていたような気がする。
「新内流し」の手をお稽古していただいた時に、師匠から「新内では、この手がいろんなところで出て来るんだよ」と教えていただき、今日の会を聞いていて「ああ、ほんとだ!」と改めて思ったのだった。しかし、撥の使い方が新内も全然違うなぁと思っていたが、民謡はもっと違うのであった。大きな音が要求される民謡と、座敷や流しでの演奏がスタンダードな新内っていうのは、演奏法もかなり違うということでしょうかね。