『JAMJAM日記』

というわけで、今日から外出のお供は、殿山さんの『JAMJAM日記』。いきなり、こんな一文に出会う。

しかしオレは途中下車で放り出してあった本を、いつの日にか引っぱり出して読み、こんな面白いものをなんでもっと早く読まなかったのかと、くやしいクヤシイとダブルの後悔をすることもしばしばである。読書というものはむずかしいもんだ。この難しさも読書の妙味であろうか。余計なことを心配するなッてんだ。一番いいことは本なんか読まねえことだぜ。
P.11

そして。植草甚一プロフェッサーが殿山さんにおすすめした森岩雄『私の芸界遍歴』が別の日の記述に出てきて、興味が湧く。森岩雄って何者?と思って、ググってみたけれど、きちんとした人物データがなかなか出てこない。で、断片的な情報をつなぎ合わせて勝手に解釈すると、映画のプロデューサーで、翻訳も手がけ、後に東宝の社長になった人、ってなところでしょうか。で、そんな断片情報のなかに、「A Moveable Feast」の戸板康二先生の書誌データの中*1に、森岩雄の名前を発見。『見た芝居読んだ本』に、戸板先生の書評が収録されていた。

どうりで、どこか引っかかる名前だと思ったわけだ。古本屋めぐりで探したい本がまた1冊。