『JAMJAM日記』と『女優であること』

奇しくもかたや役者さんの日記、かたや女優さんへの聞き書きと、共通点がなんとなくある2冊を読んでいる。
『JAMJAM日記』は、殿山さんが好きな映画と本とJAZZとおねえちゃんの話題がほとんどなんだが、時々、思わぬ人の名前が出てきたりして、さらに読む楽しみが。たとえば

詩人であり小説家である金井美恵子さんのお姉さんの久美子さんは画家で、その個展のオープニング・パーティーをやるというので銀座七丁目裏のビルの地下にある画廊に出かけたんだ。霧のような雨の夜であった。オレ、この芸術家の姉妹とはわりと仲がいいのよ。新宿や浅草の酒場でよく語ったりする。野望があるわけではない。芸術家の女性にふしだらな野望をいだいたら、わが身を亡すことになるということを、オレは知っている。そのパーティーには松山俊太郎さんや新宿ゴールデン街の<まえだ>のマダムも見えていた。      P.28

そう、松山俊太郎さんのお名前が出てきて、瞬間オオ!と思ったのだった。ちょっと考えれば、松山さんが登場しても、なんの不思議もないんだけど。
そして、また知らなかった面白そうな本が・・・。それは鶴見俊輔高野長英』。

高野長英 (朝日選書 (276))

高野長英 (朝日選書 (276))

殿山さん自身が、広島県の見知らぬ人から手紙で教えてもらって、読んで面白かったと書かれている。鶴見俊輔さんと高野長英、これまた意外な(わたしにとっては、だが)組み合わせなり。
そして、三遊亭円之助師匠のお名前が唐突に登場。殿山さんは「わが友」と円之助師匠のことを呼んでいらっしゃる。そうなんだ・・・。円之助師匠といえば
はなしか稼業 (平凡社ライブラリー)

はなしか稼業 (平凡社ライブラリー)

これは、積ん読の山に埋もれているなぁ・・・。
今は亡き本牧亭で、吉原の大黒屋というお鮨屋さん主催の落語会に、ゲストで出演。いきなり高座に上げられて、何かしゃべれと言われて、ちょっとうろたえた風な記述が、ほほえましい。
さらに、米朝師匠のお名前も。TBSのスタジオで、対談のVTR録りとあるので、「米朝夜ばなし」というテレビ番組があったということか・・・。全然、記憶にございませんねぇ、この番組。TBSでVTRを録ったということは、大阪ローカルじゃないと思うのですが・・・。

たびたび、赤坂の一新という喫茶店?の名前が出てくるが、どこにあった店なのか???