『花舞台へ帰ってきた』2007_026

エッセイストとしても活躍している山川静夫さんの能弁な感じと対照的に、言葉少なに、行間に思いを込めたような蓑助さんのお手紙が、印象的。お二人は、いいお友達なんだというのが、伝わってくる。
そして、最後に収録されている蓑助さんの思い出話がまた、とてもいいなぁ・・・。入江泰吉さんが書いたエッセイの中に若き日の蓑助さんのことが出てきて、それを「宝物です」と紹介しているところとか、お父さんがこっそり舞台を見に来てくれた話、大江巳之助さんという人形作者の方との交流、どれも、言葉数は少ないのだけれど、心情が伝わってくる。
蓑助さんの舞台を、もっともっと拝見したいなと思う。