特別企画公演@国立能楽堂

六郎先生の「夢の浮橋」を見に、国立能楽堂へ。登場人物は阿闍梨と浮舟(晋矢さん)と匂宮(金剛永謹さん)の3人。阿闍梨が幕に引っ込んだあと、最後に地謡による「南無阿弥陀仏」という謡が繰り返されるのだけれど、囃子のきっかけで地頭の山本順之さんが一人で「南無阿弥陀仏」と謡い、地謡がそれを受けて謡い、と繰り返した後、二つのパートが重なり合うように謡い、囃子だけになり、終わるというのが、とても印象的だった。
特に、山本さんの第一声がとてもすばらしかった。
地謡が、梅若さんと銕仙会の混成部隊だったので、ちょっとバラついたりしたところもあったのだけれど、最後のこの部分は、とてもよかった。
浮舟が髪をおろすところと、阿闍梨が「往生うたがいあるまじ」と謡うところで、お香の香りがしたような気がした・・・。
浮舟と匂宮の相舞(中之舞かな???)は、お流儀の違いもあってか、同じ型を舞っているのだけれど、揃っていなかったけれど、あれは狙いだったのか、それとも揃わなかったのか??? ちょっと気になった。
六郎先生の阿闍梨も、とてもよかった。立廻リの迫力はさすがだったし、お謡もよかった。
まだまだ余韻に浸っていたかったのだけれど、囃子方が帰るところで拍手が起きてしまって、もうちょっと待って!と思った・・・。