『文楽のこころを語る』

これまた、やっと読了。住大夫さんって、なかなかさばけた感じの方なんだなぁ〜。文楽では、盛り上がる場面では、拍手をした方がいいらしい。「大阪のお客さんだと、ここで拍手をしてくださるけれど、東京のお客さんはしてくださらない」といったことが何度か出てきた。なんか、やっぱり“愉しむ”というよりは“拝聴する”って感じになってるんだろうな、東京は。
今度見るときは、盛り上がった場面では、拍手しようっと(周りの人ににらまれるのがちょっと怖いけど・・・)
住大夫さんは、ご自分について「腹が薄いし、声もよくない」ということを何度もおっしゃっている。そして、自分のその弱点をカバーするために、人の倍も稽古してきた、と。
やっぱり、稽古あるのみなんだなぁ、どこの世界でも。
ちなみに、書誌情報には、聞き手の方のお名前がまったく出てこなかったけれど、後書で初めて、お名前を拝見。住大夫さんが好きで、通いつめてお話を伺ったとのこと。学者さんとかではないようで(ご本人は「素人」と書いていらしたけれど、たぶん、ライターさんとかではないかと)、それがかえって、いい方に作用している部分もあるのではないかと。

文楽のこころを語る

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