『蓬莱』

ずいぶん前にノベルズ版を購入したのだけれど、なんとなく読みそびれ、引っ越しの折に処分してしまったのがこの『蓬莱』。徐福伝説と関係があるらしい、というのは当時も知っていたのだけれど、安積警部補シリーズの番外編というのが、ベイエリア分署シリーズの解説でわかったので、読んでみることに。
まだファミコンが全盛の頃が舞台の作品なので、古びてしまった状況などもないわけではないけれど、そういう点はそれほど問題にはならない。
安積警部補とベイエリア分署の面々をはじめ、周辺の所轄署やワタセワークス(主人公が社長をつとめるゲーム制作会社)のスタッフ、謎のバーテンダーなどなど、人物描写が行き届いていて、そちらの面白さが、勝っているからだろう。
勝手に、伝奇小説かな?と思っていた『イコン』もこの系列の作品らしいので、引き続き読んでみるつもり。

蓬莱 (講談社文庫)

蓬莱 (講談社文庫)