文学”ちょっといい話”

曇天。
仕事で、ちょっとしたミスをやってしまった。大事には至らなかったからいいようなものの、このところ、ちょっとタルんでいると、思い当たり、反省。
ちょっと落ち込んでいたせいか、”地下鉄の友”を仕事場に忘れてしまい、キオスクで「SPA!」を購入。
「文壇アウトローズ」しか、読みたいところはなかったので、ちょっともったいなかった気もしないでもない。

今回は、先日、青山ブックセンター本店で開催された「文学フリマ」にアウトローズが突入するという趣向。この催しのことは知っていたのだが、まさか、アウトローズのお二人が出没するとは思いもよらず、出かけなかった。ああ、失敗!
この対談で、目から鱗だったのが、坪内さんの
<b>文学はショービジネスだ</b>
という一言。その発言がきっかけになって、福田さんからは
<b>専門外のところでいろんなことやって「興行」打って、なんというか・・・・・・「商圏」、つまり、商売できるフィールドを自分で作るのがフランス文学者の仕事でね。</b>
という発言が引き出されている。ここで引き合いにだされているのが、柄谷行人さんや、蓮実重彦さんといった現役から、小林秀雄さんや江藤淳さんなど。
さらに、最近の芥川賞作品がつまらないのは、
<b>選考委員の人達がちゃんと候補作を読んで来ちゃってるのがいけない</b>
という坪内さんの指摘や、
<b>小林秀雄が言った有名な話で、「書評なんていうのは読んでちゃんと書けるのは当たり前で、読まないでかけるのがプロだ」</b>(by福田さん)
<b>正宗白鳥は書評を書く時にまず「これ誉めるの? けなすの?」って聞いて、(中略)どっちにせよ一流の書評が書けるわけよ。</b>(by坪内さん)
などという、とんでもない”ちょっといい話”が出て来てびっくり。

ちなみに、正宗白鳥の評論については、立ち読みでちょっとチェックした今週の「週刊文春」掲載の「文庫本を狙え!」でも坪内さんが書いていらっしゃる。明日、ちゃんと読んでおかなくては。