『贋作天保六花撰』
北原亜以子さんの『贋作天保六花撰(うそばっかりえどのはなし)』読了。片岡直次郎に妻がいて、それも超がいくつもつくような箱入り娘で(生まれてから十七歳になるまで病気で世間知らず)、という設定がそもそも面白い。河内山や丑松、金子市之丞も、キャラが立っていて、歌舞伎でお馴染みの世界観からはかけ離れているのだけれど、それが北原さんのオリジナリティーで、納得できる。ふと、京極さんの『嗤う伊右衛門』のことが思い出された。
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