梅雨空も遠慮する?(2)

6月23日(月) 
今日は、立川談春さんの独演会の日。珍しく、早く仕事が片付いたので(というか、片付けたのでというべきか?)、築地に向かった。

先日、国立演芸場で「談春花緑二人会」にも出かけて、談春さんの噺がますます好きになった。
今回は、「品川心中」の上下をなさることは、HPで予告されていて、あともう一席は何になるのかな?と楽しみにしていた。

7時にはほぼ満席状態で、談春さんが高座に上がった。
「ああ、この出囃子、なんだっけ?」と思いながら、先日の国立の会で、出の姿勢のことを真似を交えて話されたのを思い出し、思わず見入ってしまった。
談春さんは、なんだかいつも照れくさそうに登場するなあ。
噺をはじめる前に、こんなに来ていただいてありがとうございます、という挨拶があって「お客さんも30分も前から来て、ただ座っていてもつまらないだろうから、あたしが出て行ってお出迎えをしちゃあだめか?」と前座さんに聞いたら「だめです」と却下されたことを面白おかしく話す。
それじゃあ、というので「霊感が強い人っていうのは、感じるらしいですよ。ここは場所がばしょですからねえ」と話題をふっておいて、「どうせなら、噺の最中に出てくるんじゃなくて、開演前に出てくれば、お客様も退屈しないのにね」なんて言っている。
そこから話題がどんどん脱線?していって、2チャンネルの伝統芸能板の話に。最近、談春さんはここにはまっていらっしゃるとのことで、誰か「談春は・・・」って書いてくれないかなあ。「ただし、変なことを書いたらただじゃあおかないから、覚悟しときなね」とか言って笑わせる。

いよいよ「品川心中」と思ったら、“男好きのする女”論から、かつて「与太郎」という番組に出ていた頃に出会った“男好きのする女”の話になり、化け物白木の売れっ子・お染さんも“男好きのする女”だったんでしょうね、と持っていく。
このお染の、いかにも気の強そうな、意地っぱりな感じが、よく伝わってくる。「紺屋高尾」の時も感じたが、談春さんは女を語るのがうまい。
そのお染にだまされて、心中させられそうになった本屋の金ちゃんも、また間抜けな感じが、よく出ている。
たぶん、この辺で上が終わりなのだろうな、と思ったところで、談春さんが「ここで休憩にすると、思うだろう? しないんだなあ」とそのまま下の巻に突入。