久保田万太郎

 湯豆腐やいのちのはてのうすあかり

は、天下の認める久保田万太郎の名句だが、火鉢の灰を眺めつつ苦吟しての制作と思いきや、『銀座百点』という雑誌の忘年句会の席上で生まれたという。

近藤富枝『美しい日本の暮らし』(平凡社)P.176