噂のささま書店に初見参!
夜、小寿々姉さんと、高円寺で会う約束をしていたので、仕事終りで、思い切って荻窪まで丸ノ内線にゆられて、行ってみた。お目当ては、もちろん、あのささま書店。岡崎師匠がたびたび立ち寄っては、素敵な本を店頭の100円均一から発掘されているのを、日記で拝読して「ウーン、これは行ってみなくては!」と思っていた。だいたいの場所を『ミス古書』で見て、南口を出て新宿の方に戻っていくと、手前に岩森書店さんが! 店頭の文庫均一ワゴンの上に於かれた獅子文六の『てんやわんや』(裸本だったが)が、パっと目に飛び込んで来たのだけれど、いやいや、まずはささまじゃ!と未練を残しつつ、さらに進む。交差点で信号待ちをするのが、ちょっとしんどいなぁという寒さの中、この辺のはずだよなぁと思っていると、ささまの前にいた。想像したのとはだいぶ違って、現代的で明るいお店なので、ちょいととまどった(ささまの皆さん、ごめんなさい)。
まずは、店頭の均一棚だ!と見て行く。文庫は残念ながらコレというものは発見できなかったのだけれど、単行本があれこれと目に飛び込んで来る(重さに耐えられそうだったら、まだ欲しい本はあった)。が。いかにも近所の居酒屋で一杯ひっかけていらしたと思しきおじ様の、酒くさい息が、棚を移動するたびについてくる。棚を見るテンポがどうやら一緒だったらしい(笑)。自分が素面の時に、酒くさいおじさんがすぐ傍にいるというのは、結構、堪え難いものがあるので、店頭の方は切り上げて、店内に入る。
入り口近くの文庫と新書の棚をチェックしてみたけれど、最近の課題図書は発見できず。反対側の棚から、戸板先生の、三月書房のかわいい俳句集を見つけて、同じ本の状態がいい方を抜く。奥に進むと、美術関係の大型本や図録がズラリと並んでいる。さらにその奥には、音楽や映画関連の本、そして、文学の棚、と進み、最後にたどりついたのが、歌舞伎や落語の棚。ここで、いろいろと欲しい本を見つけたのだけれど、これを持って高円寺に行くんだから、と自分にブレーキをかける。それでも、2冊ほど抜いたけど・・・(笑)。
全体に、良心的なお値段なのでは?という気がしたけれど、どうなんでしょう?(って、誰に聞いているんだか・・・)
レジで計算を待っている間に、ふと見ると「おに吉」の2号と3号があったので、ありがたく頂戴する。そうそう、コレが欲しくて、はるばる来たぜ、荻窪〜♪でもあったのだ。
また、来ます!と、ささまの看板に宣言して、駅に向かったのであった。
◯店頭の100円均一棚より
- 『歌舞伎名作鑑賞 第一集』(昭和52年12月発行<歌舞伎>別冊)
- 宮本吉次『文壇情艶史』(昭和36年3月 アジア出版
- 南條範夫『三世澤村田之助 小よし聞書』(文藝春秋)
- 『永井荷風全集 17』(昭和39年7月版の2刷 岩波書店)函・月報付き
◯店内より
以上7冊