談志師匠の「小猿七之助」

先日来の懸案である「小猿七之助」の設定が夏なのか?というのを、某所でいろんな方から、ご意見および資料にあたった結果等をご教示いただいている。で、少しは自分でも調べろよ!と自分に喝を入れるため、談志師匠の「小猿七之助」をCDで改めて聞いてみた。
いやはや、やはりスゴいですねぇ、談志師匠・・・。

で。はっきりと「夏」ということを示す言葉は出て来ないのだけれど、マクラで夏の夕涼みに、屋根船で大川に出て・・・というのをフってそのままネタに入っている点、さっきパラパラっと落ちて来たのは雨と言っている点で、少なくとも冬じゃないと思われるが・・・。
まぁ、普通「小猿七之助」というのは、夏の噺であることは、どうやら間違いなさそうだなと。ただし、「談春七夜」における「小猿七之助」は「冬に設定を変えていた、雪が降ってと言っていた」という証言(大袈裟・・・)が出現しており、敢えて、季節の設定を変えた可能性は高くなっている。
ここからは、飽くまでも私見
冬の噺にすることで、大川に身投げして、助けられて、七之助が着ていた半纏を借りた程度では、寒くていられないんじゃないか? 口封じのために、七之助が大川に再度突き落とさなくても死んでしまうんじゃないか?という風に、当日の口演を聞いていない者としては、疑問に思うのだけれど・・・。こういう疑問を差し挟む余地もないぐらい、すばらしい「小猿七之助」だったんだろうか? ウーン、聞いておきたかったなぁ。