『歌右衛門 名残の花』

晩年の歌右衛門さんの写真を通して、六代目中村歌右衛門という役者の芸を探るという、保さんの目論み。最初が「娘道成寺」。歌右衛門さんの「娘道成寺」は、結局観ることができなかったのを、ずっと残念に思っているので、一世一代とはいえ、たくさんの写真を並べて観る機会を得て、うれしい。
生の舞台やVTRで観た歌右衛門さんよりも、ずっと綺麗でかわいいのに、びっくり。写真の持つ力を、改めて目の前に見せられたなぁという感じ。
実際、これらの写真を見たことで、保さんはこの本を書くことにしたのだというが、それだけの力がある写真。渡辺文雄さんの写真、もっと見てみたいと思わされる。

歌右衛門 名残りの花

歌右衛門 名残りの花