”坪内道”は長く高い山脈として聳える(2)

そして、<a href=http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860110064/ref=sr_aps_b_/250-6280686-2859416>『三茶日記』</a>(本の雑誌社)、<a href=http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163529500/qid=1051778961/sr=1-41/ref=sr_1_2_41/250-6280686-2859416>『シブい本』</a>(文藝春秋)、<a href=http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794964609/qid=1051778994/sr=1-25/ref=sr_1_2_25/250-6280686-2859416>『文庫本を狙え!』</a>(晶文社)と立て続けに読んで、すかり坪内さんが見せてくれる、わたしの知らなかった本の世界にハマってしまった。

<a href=http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/410610010X/qid=1051779086/sr=1-1/ref=sr_1_2_1/250-6280686-2859416>『新書百冊』</a>には、何も知らずに手に取った「鳩よ!」を読んだ時と同じくらいのインパクトがあった。坪内さんの幅広く、かつ緻密で、深い知識はいったいどのようにして培われて来たのか? その疑問は、坪内さんが書いたものを読めば読むほど深まって行く。その一端は、<a href=http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794964196/qid=1051779130/sr=1-21/ref=sr_1_2_21/250-6280686-2859416>『古くさいぞ私は』</a>や<a href=http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794965400/qid=1051779158/sr=1-3/ref=sr_1_2_3/250-6280686-2859416>『後ろ向きで前へ進む』</a>(ともに晶文社)などを読むと、明かされている。しかしこれまでに発表された著作を読んで、”坪内道”を進もうとするわたしにとって、すんなりと入って行ける世界と、そうではないところとがある。

日本の書き手が書いたものは、比較的入って行きやすいのだが、翻訳ものはなんとなく敷居が高いものが多い。エドマンド・ウィルソンやホブズボーム、オーデンといった名前は、馴染みもないし彼らの著作についての予備知識も持っていなかったから、興味はあるのだが、本を探すところからして、躓いていた。いきなりそこへ取りかかる前段が何かあるのではないか?とは思うのだが、それが何なのかということ自体が、よくわからなかった。