「新曲浦島」@東京芸術大学奏楽堂

坪内逍遥の「新楽劇論」を実践するために、逍遥自身が書いた「新曲浦島」は、あまりに壮大すぎて、これまで全曲を上演したことがなかった作品。それを、芸大の皆さんがコンパクトにまとめて(6時間ぐらいあるものを、2時間半にまとめた)上演。三津五郎様が出演されるということで、チケットとって、行ってきました。
三津五郎様は、特別出演で坪内逍遥の役。「え、一体、何をなさるのかしら???」と思ったら、第一幕と第二幕のつなぎで登場して、逍遥の「新楽劇論」について、その要点をスピーチするというのが、お役目でした。またもや「うーん、これだけ??? 踊らないの???」と(笑)。
演奏は、長唄義太夫常磐津・箏曲(山田流と生田流)・雅楽・洋楽。踊りも日本舞踊と洋舞が両方。うーん、すごい人数だ! カーテンコールが、なかなか終わらないぐらい・・・(笑)。
しかし、美術関係がちょっとなぁ・・・。衣裳も、視覚効果も、わたしとしては、イマイチでした。踊りの振り付けも、うーん、そういうことなの???っていう気がしちゃったしなぁ。あと、さすが芸大! 邦楽の人も、三幕目の合唱のところでは、洋楽っぽい発声になってるし、綺麗に揃ってるし・・・。
長谷川時雨の著作で「新曲浦島」(長唄じゃなくて)の作曲した女性のことを読んでいて、もっと違う物を想像していたんですけどねぇ・・・。

長唄全集(二十)新曲浦島/多摩

長唄全集(二十)新曲浦島/多摩

長唄 新曲浦島/五郎/楠公

長唄 新曲浦島/五郎/楠公