能楽現在形@宝生能楽堂

「望月」シリーズもいよいよ最終回。地下鉄の駅から地上出口に向かっているとき、「アレ???」と思ったら忠雄先生がわたしの前で階段を上がっていらっしゃった。
チケットを出そうと、封筒を取り出すと、なんと日経能楽鑑賞会の案内封筒・・・。げ、チケット忘れた!と思ったけど、家にとりに行ってる時間など、とうていあるはずもなく、受付で「チケット忘れました」と申告すると、名前と会員かどうか&何会員かを聞かれ答えると、ささっと代わりのチケットを作ってくださった。きっと、わたしのような人も毎回数人はいるんだろうなぁ・・・。
3回連続で見て、今日が一番大人っぽいお能だったかな? それは、やはりシテの年齢とキャリア、囃子方のメンバー(源次郎先生と国和さま)の影響が大きいのではないかと。宝生流の日は、囃子方がイケイケノリノリな感じだったが、今日は全体には計算が行き届いていながら、イクところはイクぞ!っていう感じ、とでもいえばよいか? 乱序は、すばらしい緊迫感だったなぁ。これはやっぱり、囃子方の功績大であろう。子方ちゃんも、たぶん3人の中では一番年下なのではないかと思うが、非常にしっかりした坊やで、花若の難しいお謡や所作もきっちり演じていて、感動した。
友枝さんのシテは、非常にクレバーな感じを受けた。感情を抑えるところと、表に現すところのメリハリがさすが!であった。