歌舞伎座の千穐楽、いつも以上におめでとうございます! 

今日もいい天気。気温も平年並みぐらいかな?

十二月大歌舞伎千穐楽。第三部で今年の歌舞伎収め。よだいめのおとくさん、ますます情が深くなっていて、又平への愛情、将監夫妻への敬意にあふれている。花道の出で、又平が振り返ると先を歩いているおとくが気がついて振り返り、七三で又平とぶつかった後、すっと又平の手をとって本舞台へ入るところの息、それだけでもジーンときてしまった。注進にきた雅楽之介が戻っていく時、どかない又平を突き飛ばして入っていった後、又平の背中をそっとさするおとくの手。修理之助が加勢に出発した後、おとくが思わず「気狂い」と口にしてしまったことに又平が腹をたてるあたりから、もうずーーッとうるうるしっぱなしだった。「手も二本、指も十本ありながら」の手を取り合って嘆くところの哀しみ…。又平が一人で死のうと小刀に手をかけた時に止めるところ、死ぬ前に生きた証に手水鉢に絵を描くため、硯と筆を借りるとき、師匠夫婦がいる上手障子家台になんどもなんども、深くお辞儀をするところ、又平が絵を描いている間に羽織を広げて切腹の座を作るところ、絵を描き終えた又平の手から離れなくなった筆から、指を1本1本広げていく手の動き、筆を硯に戻した後、又平の手をさすってあげる仕草、見ていて胸がいっぱいになってしまう。ほんと、いいおとくさんだ。絵が抜けた後、将監が絵を確かめに出てきて検分している間に、ハッと気がついて羽織を畳むところ、着替えを甲斐甲斐しく手伝いながら喜びが全身から溢れ出ている。いやー、ほんと、いいおとくさんだった。よだいめの手、姿形はもちろんだけど、動きが綺麗でそこに情がこもっているんだよなぁ。よくぞここまで治したな、と…。

先日の紀尾井町家話で、歌舞伎座を開け続けるために役者・スタッフの皆さんがどれだけの思いで取り組んでいるか、というのを改めて聞いて、よくぞ8月からの5か月間、開け続けてくれたことに感謝。お芝居が開いているということが、どれだけ心の支えになっているか。歌舞伎座の中では、感染リスクについて不安になることは、まずない。たまにお客さんの中に「え?!」という人がいれば、案内のお姉さんが対処してくれてるし。だから、周りの人を不安にするような行動は取らないようにしよう、って思うし、ここに感染リスクを持ち込んじゃいけない!って思うから、劇場の行き帰りや普段の生活でも、いわゆる”コロナ慣れ”にはあまりならないでいられるんだと思う。松竹や歌舞伎座の人たちは、毎日、ものすごいプレッシャーと戦っているんだろうな、と思う。

帰宅して、Scrapboxに昨日のデイリーページを作り、メモを整理。

東京都での今日の新規確認者は、949人⁉︎ 最多を更新。重症者は変わらず81人。1000人越えも時間の問題と言われていたけれど、まさかこんなに一気に1000人に迫るとは…。そして、空港検疫以外でイギリスで流行している変異種が見つかったというニュース。イギリスから帰国したパイロットとその家族、とのこと。パイロットは空港検疫の検査を受けなくてよい(その代わり、一定の条件を守ることになっているそう)ため、検疫をすり抜けた形なのか…。家族以外に濃厚接触者がいたかどうかは不明だけれど、市中を普通に移動していたっていうことだよねぇ。イギリスでの研究結果が正しいとすれば感染力が1.7倍とかだよねぇ。海外からの渡航者の新規入国を28日から1月末まで停止するっていうけれど、もう入ってきてる人の中に感染した人がいたら…。経済が、経済がっていうけれど、対策が後手後手に回れば、結局、経済へのダメージが余計に大きくなるだけじゃないね。やるべきことってそんなにたくさんないんだから、きちんとやってくれないと。その決断をするのが政治家の役目なんじゃないの? 責任を負う覚悟がないの???