『歌舞伎の愉しみ方』と『批評という鏡』

『歌舞伎の愉しみ方』は、お稽古帰りの地下鉄の中で読了できそうだったのだが、ちょっとだけ残ってしまったので、駅上のカフェで、トムヤム風フォーを食べつつ読了。
そんなに目新しい話はないけれど、「なるほどね〜」と気づかされたことや、「ええ、あれってそうなの?」と発見させていただいたことなど、いくつかあった。
「皆さんの感性で見ればいいんですよ」というようなメッセージは、ありがたし。
一方。今年の1月末ごろから読みついできた保さんの『批評という鏡』をやっとこさ、読了。海老蔵襲名(東京)が最後なので、ほとんどは見ていない芝居の劇評なのであった。
三津五郎さまの襲名や権十郎さん・市蔵さんたちの襲名も、この本に収録された期間内で、やはり、歌舞伎においての「襲名」というものの果す役割の大きさが、感じられた。
三津五郎さまが、團十郎さんに代わってなさった「勧進帳」の弁慶は、問題点も指摘されつつとはいえ、全体的に見れば絶賛されていて、「ああ、あの弁慶はよかったもんなぁ」ということを思い出した。また、三津五郎さまの弁慶が見たいなぁ〜。
最後に、索引がついているので、次に見る芝居を一応チェックしてから、劇場に行くようにしたいとは思うが、はたして、どうなるか・・・。

歌舞伎の愉しみ方 (岩波新書)

歌舞伎の愉しみ方 (岩波新書)

批評という鏡

批評という鏡