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『芸の心』

ちょっと、いろいろな要素が重なって、吉住慈恭『芸の心』(毎日新聞社)を読む。演奏会を始めるに至った経緯、新曲を作った時の工夫や苦心、いろんな著名人とのおつきあいのエピソード、改めて読むと、気付かなかったことに気付かされるものだ。あー、実家…

『続 御書物同心日記』

前作に続いて、面白く読むことができた。特に、最後の一編は、予想外の展開もあったし。こっから先は未だ持っていないので、いずれまた(たぶん、「ブ」で探すことになるような・・・)。続 御書物同心日記 (講談社文庫)作者: 出久根達郎出版社/メーカー: 講…

『砂絵くずし』

最後の1編を残したままになっていた『砂絵くずし』を読了。いやぁ、面白かった。後書きで「ミステリとしては、アンフェアな作品も入っている」と都筑さんご本人が書いていらしたけれど、そんなのは、別に気にならない。ま、わたしが別に本格だとか新本格だ…

『PLUTO』3巻

最初、2巻のストーリーが思い出せず(汗)、???状態だったが、1章読んだら、思い出して来た。ウランちゃんとアトムくんの絡み方が、上手いなぁ・・・。早く次が読みたいのだけれど、連載は追っかけていないので、しばらくお預けだ。

灯台下暗し書店にて

今月のちくま文庫新刊がやっと、平台に並んだ! ということで、橘蓮二さんの写真集をゲット。談春師と花緑師が袖で太鼓を打っている写真は、ここにも掲載されていて、にんまり。あと、談春師や談志師匠のステキなお写真がいっぱいあるし、扇橋じいちゃん、小…

『隅田川浮世桜』と『にっちもさっちも』

実家の往復で、読みかけだった2冊とも読了。 『隅田川浮世桜』の方は、結局、市之助の話は「残菊物語」の焼き直しでしかなかったので「な〜んだ」と拍子抜け。向島の花街をめぐる事件も、なんとなく尻切れとんぼな感じだし・・・。 『にっちもさっちも』は、…

『江戸を歩く』

非常に楽しく、サクサク読めたので、あっという間に読了。 このところご縁のある江戸のあれこれと、妙にシンクロしていて(「四谷怪談」についてとか、江戸の本屋・古本屋についてとか、落語のネタと関係あることとか)、「本に呼ばれたなぁ」と思うこと、あ…

『粋にいなせに三津五郎』

読んでいて、歌舞伎が見たい!という気分がどんどん盛り上がって来る本だった。今まで、三津五郎さんはあまり表立って、こういうご自分の考えを書いていらっしゃらなかったように思うので、とても新鮮。しかも、それが納得できる考えなので、今まで以上に三…

『平松昭子の着物事件簿』

昼に、灯台下暗し書店のきもの本コーナーでふと見かけて、実は、こういうイラストはあんまり好みじゃないのだが、内容的には面白そうだったので、購入。そのまま読み始めて、あっという間に読了。 まぁ、お金の使い方のレベルが、全然違うので、そういう意味…

『御書物同心日記』

読み始めでちょっと難渋してしまったのだけれど、あとはスイスイと。いつの世も本好きというのはいるもので、しかし、女子が本好きっていうのは、昔は肩身がせまかったんだなぁ・・・。 若いお嬢さんが絵双紙じゃない本が好きだって、いいのにな。そうはいか…

京都スタイル

実家からの帰りの私鉄の中で読了。今の自分と照らし合わせると、完全に京都スタイルでいくのは、難しいな・・・。でも、できるはず、そうしたいと思う部分も少なくないので、ちょっと気をつけてみよう。京都スタイル (新潮文庫)作者: 甘里君香出版社/メーカ…

『花の下にて春死なむ』

久しぶりに北森鴻を読む。冬狐堂シリーズや那智シリーズにも登場する香菜里屋が舞台の、アームチェアディテクティブもの、かな? 常連のお客が調査員=ワトソンくん。マスターの工藤=ホームズって感じ。なかなか面白かった。花の下にて春死なむ (講談社文庫…

『余寒の雪』

一日バタバタした後、深夜に帰宅。すぐにも寝られそうな気がしていたのだけれど、案外そうはならず、あともう少しというところまで来ていた宇江佐真理『余寒の雪』を読了。 女剣士と妻に先立たれた八丁堀同心を描いた表題作の「余寒の雪」、女相撲と小間物屋…

『慟哭』

もうちょっと、というところまで読んでいたので、実家に帰る途中も続きを。アっと驚くどんでん返し!であった。なるほどね、これは話題になった訳だと、納得。

『いろものさん』

ジュンク堂を出たところで、まだ時間がだいぶあったので、一応、末広亭前の様子をチェックして、食事に。そこで、さっそく『いろものさん』を取り出して、眺める。 「オオ、紫朝師匠のお写真が3点もある!」「ウワ、師匠のは、また・・・」「ローカル岡先生…

『堀越希実子の着物ごよみ』

役者の奥様きもの本、その2。團十郎さんの奥様は、京都の呉服屋さんの着物のプロデュースなどなさっているという。いかにもお金持ちのお嬢様→梨園の奥様ってかんじの着物がいっぱい。これまた、目の保養ですな・・・。 市川宗家に伝わる絵や器などもちょこっ…

『私のきもの生活』

久々のきもの本。歌舞伎役者の奥様のきものなんて、まーったくの高嶺の花ではあるのだけれど、すばらしいきものの写真を眺めて、目の保養。私のきもの生活作者: 藤間紀子出版社/メーカー: 文化出版局発売日: 2003/12メディア: 単行本 クリック: 2回この商品…

『チーム・バチスタの栄光』

かなり面白かった。まず登場人物のキャラ設定の巧みさ。そして、ともすれば非常にわかりにくい、心臓外科手術などという、一般人とは縁遠い世界を、作品の重要な舞台としながら、それが気にならないストーリーの運びを上手に作っている点。途中で探偵役が交…

『早稲田古本屋日録』

セドローさんの記念すべき1冊目の本。普段の日記(id:sedoro)は面白いネタをあれこれ提供してくださっているのだけれど、この本を読むと、もう一人の向井透史さんが、見えて来る。普段の日記も、人やモノへの優しさはにじみ出ていると思うのだけれど、この本…

『私のための芸能野史』

小沢昭一さん、まとめ読みウィークも、ボチボチ、ネタ切れかも・・・。いや、「小沢昭一的こころ」シリーズの何冊かは、どっかにあるはずなのだけれど、掘り起こせないもんで。 『わたしのための芸能野史』は、ちょうど小沢さんが、俳優としての岐路に立たさ…

『気まぐれ古書店紀行』

本当は、トークショウに行く前に読み終える予定だったのだが、間に合わなかった・・・。まぁ、2005年分は、雑誌連載時に読んでいたので、ほぼ読了していたと言ってもいいのだけれど(と、言い訳)。 そのトークショウの時に、坪内さんもおっしゃっていたけれ…

『もうひと花』

実家へ行く途中で読了。俳句の話はあまり出て来ないなぁ〜と思っていたら、最後の方に、芭蕉の芸能句にちなんだお話がチラホラ。江國滋さんとの旅をめぐる対談、矢野誠一さんの解説もよかったざんす。もうひと花 (文春文庫)作者: 小沢昭一出版社/メーカー: …

『今夜も落語で眠りたい』

中野翠さんの、落語および志ん朝好きについては、「私の青空」シリーズなどで知っていたのだけれど、まとめて落語について書かれたものを読んだのは始めて。文楽→志ん生→志ん朝という道をたどられたんだ。わたしの場合、生で聴くにこだわっているので、この…

『句あれば楽あり』

帰りの地下鉄の中で、後少しというところまでたどり着いたので、夕ご飯を食べがてら、駅上のカフェで読了。 俳句っていうと、非常に真面目な感じがしてしまうのだけれど、小沢さんとそのお仲間である「東京やなぎ句会」の皆様のエピソードを拝読すると、そう…

『落語手帖』

江國さんが、落語を書いていらしたとは! 「大工調べ」とか「文七元結」とか、そんな匂いがする作品だなぁ。どなたか実際に演じた方はいらっしゃるのだろうか? 談春さん、いかがですか? 博打好きの主人公と、すんごくイヤ味を言うけど実はイイ人の大家さん…

『女形』

途中から意外に(失礼)面白くなった。設定なんかにはちょっと無理がある気もするけれど、芸のことをかなりきちんと勉強されているのでは?という気がした。単なる殺人事件じゃなくて、芸の伝承ということが大きなテーマになっていた。しかし、耳の痛いこと…

『俳句武者修行』

朝マックで読了(笑)。いや、赤坂駅上のマックは、とりあえず朝は静かでよいのですよ、読書に。小沢さんに「修行」と「修業」の違いを教えていただいた。なるほどね・・・。日本語って、難しいけれど、ステキな言語だなぁと思う。アルファベットじゃ、表し…

『散りぎわの花』

昼ごはんを食べつつ、最後の2つを読む。小沢さんの文章は、なんだか読んでいるとほんわかしてくるなぁ。でも、内容はとてもキリっとしていて、その辺が小沢さんならでは、なんだろうなぁ。

『白夜行』

ウーン、なんと言えばよいのか。書店で見た時は「こんな分厚い小説、読むのに時間がかかりそうだしなぁ」とちょっと敬遠していたのだけれど、読み始めてみれば、非常に面白い。リョウと雪穂がなぜ?という謎を最後まで引っ張りつつ、二人の二十年の歩みがそ…

1月に読んだ本

14冊か。内訳は、(広い意味で)落語本が7冊と、全体の5割。あとは、中野翠さんの「私の青空シリーズ」が3冊、きもの関係が2冊、推理小説が1冊。