2002-09-01から1ヶ月間の記事一覧

勝手な思い込み(2)

発売時に『乃木坂血風録』に関する広告や書評を読んでいたり、書店の店頭で手に取ってみていたりすれば、こういう勝手な思い込みは生じなかっただろう。しかし、刊行から時間が経ってしまった本、特にベストセラーとなったような本でない場合、後から探すの…

勝手な思い込み(1)

「名は体を表す」という言葉がある。本の場合、これが明確にあてはまる場合と、そうでない場合がある。「名が体を表す」典型的なものが、実用書やビジネス書と呼ばれる本だろう。こういう本が並んでいる棚は、分類に迷う必要もないほど、内容を一目で表した…

勝手な思い込み(1)

「名は体を表す」という言葉がある。本の場合、これが明確にあてはまる場合と、そうでない場合がある。「名が体を表す」典型的なものが、実用書やビジネス書と呼ばれる本だろう。こういう本が並んでいる棚は、分類に迷う必要もないほど、内容を一目で表した…

勝手な思い込み(2)

発売時に『乃木坂血風録』に関する広告や書評を読んでいたり、書店の店頭で手に取ってみていたりすれば、こういう勝手な思い込みは生じなかっただろう。しかし、刊行から時間が経ってしまった本、特にベストセラーとなったような本でない場合、後から探すの…

幻の古書目録

雑誌「sumus」のサイトにある<A HREF=http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/5180>古書部すむーす</A>で本を購入したら、おまけとして「古本共和国」が同封されてきた。郵送で入手できると聞いていたので、申し込もうと思っていた矢先にいただいてしまったのも、何かのご縁かもしれない。(ちなみに入手に関しては、 <A HREF=http://www.w-furuhon.net></a>…

幻の古書目録

雑誌「sumus」のサイトにある<A HREF=http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/5180>古書部すむーす</A>で本を購入したら、おまけとして「古本共和国」が同封されてきた。郵送で入手できると聞いていたので、申し込もうと思っていた矢先にいただいてしまったのも、何かのご縁かもしれない。(ちなみに入手に関しては、 <A HREF=http://www.w-furuhon.net></a>…

小泉首相訪朝で明け暮れた一日

今日は、小泉首相の訪朝問題で明け暮れた一日だった。特に、拉致被害者の安否確認について、どの程度の情報が明かされるのかに注目が集まった。しかし、結果は8組11名の被害者のうち、生存者はわずか4名という、あまりにも残酷な結果が提示された。これ…

小泉首相訪朝で明け暮れた一日

今日は、小泉首相の訪朝問題で明け暮れた一日だった。特に、拉致被害者の安否確認について、どの程度の情報が明かされるのかに注目が集まった。しかし、結果は8組11名の被害者のうち、生存者はわずか4名という、あまりにも残酷な結果が提示された。これ…

きっと誰にでもある”流しのしたの骨”

江國香織さんの『流しのしたの骨』(新潮文庫)読了。今時、こんな家族っているのだろうか? そんな主人公と家族の話。みんな、どこかが身の回りの現代人とはちょっとズレている感じなのだけれど、それがそれぞれの人物の魅力的として描かれている。年中行事…

きっと誰にでもある”流しのしたの骨”

江國香織さんの『流しのしたの骨』(新潮文庫)読了。今時、こんな家族っているのだろうか? そんな主人公と家族の話。みんな、どこかが身の回りの現代人とはちょっとズレている感じなのだけれど、それがそれぞれの人物の魅力的として描かれている。年中行事…

危険な読書

今日も、空はどんよりと曇ったまま、肌寒い一日だった。昼頃、部屋の下の公園が、にわかに賑やかな雰囲気に包まれた。鉦や太鼓の音とともに、「ワッショイ! ワッショイ!」の声。どうやら、秋祭りの山車を引っ張ってきて、公園でひと休みということらしい。…

危険な読書

今日も、空はどんよりと曇ったまま、肌寒い一日だった。昼頃、部屋の下の公園が、にわかに賑やかな雰囲気に包まれた。鉦や太鼓の音とともに、「ワッショイ! ワッショイ!」の声。どうやら、秋祭りの山車を引っ張ってきて、公園でひと休みということらしい。…

新本格も、純文学も、面白い(2)

これを機に、綾辻さんだけでなく、有栖川有栖さんや笠井潔さん、島田荘司さん、東野圭吾さんなどの”新本格”や、阿部さん、町田康さん、保坂和志さんなどの純文学の若手の方たちの作品なども読んでみたいと思っている。坪内道だけでもついて行ききれないのに…

新本格も、純文学も、面白い(1)

今日は、11月初旬並みという、肌寒い陽気。午後、家の近所にできたばかりの、カフェで昼食を食べてから、勝本みつるさんの個展を拝見するため、銀座へ。会場は銀座松坂屋の裏手で、銀座もこちら側に来るのは久しぶりだ。かつては、銀座のこのあたりは、し…

新本格も、純文学も、面白い(1)

今日は、11月初旬並みという、肌寒い陽気。午後、家の近所にできたばかりの、カフェで昼食を食べてから、勝本みつるさんの個展を拝見するため、銀座へ。会場は銀座松坂屋の裏手で、銀座もこちら側に来るのは久しぶりだ。かつては、銀座のこのあたりは、し…

新本格も、純文学も、面白い(2)

これを機に、綾辻さんだけでなく、有栖川有栖さんや笠井潔さん、島田荘司さん、東野圭吾さんなどの”新本格”や、阿部さん、町田康さん、保坂和志さんなどの純文学の若手の方たちの作品なども読んでみたいと思っている。坪内道だけでもついて行ききれないのに…

いつもの書店での、非日常

遅めの昼食をとりに出たついでに、いつもの書店に寄る。しばらく、あちこちの棚を見て、文庫の棚から●中条省平『小説の解剖学』(ちくま文庫)●福田和也『すべての日本人に感じてほしい 魂の昭和史』(小学館文庫)●リチャード・ブローディガン『愛のゆくえ…

いつもの書店での、非日常

遅めの昼食をとりに出たついでに、いつもの書店に寄る。しばらく、あちこちの棚を見て、文庫の棚から●中条省平『小説の解剖学』(ちくま文庫)●福田和也『すべての日本人に感じてほしい 魂の昭和史』(小学館文庫)●リチャード・ブローディガン『愛のゆくえ…

”文壇アウトローズ”に期待大!

『本の雑誌』10月号、『SPA!』9/17号など、坪内さんの雑誌連載を立て続けに読む。『本の雑誌』の「読書日記」は相変わらず”お茶目な坪ちゃん”系のノリ。大阪に2回出かけておられるのは、やはり『関西ぴあ』連載の関係だろうか?ここで取り上げられて…

”文壇アウトローズ”に期待大!

『本の雑誌』10月号、『SPA!』9/17号など、坪内さんの雑誌連載を立て続けに読む。『本の雑誌』の「読書日記」は相変わらず”お茶目な坪ちゃん”系のノリ。大阪に2回出かけておられるのは、やはり『関西ぴあ』連載の関係だろうか?ここで取り上げられて…

横山やすしとMANZAIブーム

小林信彦さんの『天才伝説 横山やすし』(文春文庫)読了。小林さんの笑芸論、笑芸人論は、名著『日本の喜劇人』をはじめとして何册か読んだことはある。久しぶりに『天才伝説 横山やすし』を読んでみて、改めて、小林さんの優れた人間観察眼と笑芸に対する…

9.11の悲劇を繰り返さないために(2)

たしかに、一般市民を標的とした無差別テロは、人間として許しがたい行為だ。しかし、アメリカの市民が殺されたのと同じように、アフガニスタンでもその後、多くの一般市民がアメリカの武力行使によって殺されたということも忘れてはならないのではないだろ…

9.11の悲劇を繰り返さないために(1)

あれから1年経ってしまった。マスコミはこぞって、「9.11一周年」の特集を組んでいる。日本テレビでは、よる9時からスクープ映像を放送する特番を放送していたし、その他のテレビ局も、こぞって特番を組んでいる。日本テレビの番組は、9時半すぎに帰宅し…

9.11の悲劇を繰り返さないために(1)

あれから1年経ってしまった。マスコミはこぞって、「9.11一周年」の特集を組んでいる。日本テレビでは、よる9時からスクープ映像を放送する特番を放送していたし、その他のテレビ局も、こぞって特番を組んでいる。日本テレビの番組は、9時半すぎに帰宅し…

9.11の悲劇を繰り返さないために(2)

たしかに、一般市民を標的とした無差別テロは、人間として許しがたい行為だ。しかし、アメリカの市民が殺されたのと同じように、アフガニスタンでもその後、多くの一般市民がアメリカの武力行使によって殺されたということも忘れてはならないのではないだろ…

横山やすしとMANZAIブーム

小林信彦さんの『天才伝説 横山やすし』(文春文庫)読了。小林さんの笑芸論、笑芸人論は、名著『日本の喜劇人』をはじめとして何册か読んだことはある。久しぶりに『天才伝説 横山やすし』を読んでみて、改めて、小林さんの優れた人間観察眼と笑芸に対する…

フジテレビのドラマ

一日雨が降ったり止んだりの、ぐずぐずとはっきりしない天気だった。夜、職場では「北の国から」のドキュメントを見ながら、「いやー、やっぱり○○のシーンは、よかったよね」とか「○○のシーンはやらないで欲しかったよね」などと、週末の放送を振り返ってい…

フジテレビのドラマ

一日雨が降ったり止んだりの、ぐずぐずとはっきりしない天気だった。夜、職場では「北の国から」のドキュメントを見ながら、「いやー、やっぱり○○のシーンは、よかったよね」とか「○○のシーンはやらないで欲しかったよね」などと、週末の放送を振り返ってい…

『作家の値うち』の使い方(2)

鹿島茂さんとの対談では、同じ仏文学を専門とされ、毎月たくさんの連載を持ち、大学で教鞭をとっておられるお二人ならではの展開が、刺激的だ。「バルザックの多作ぶりは、借金のせいだけれど、それが作品の質を低めることがなかったのが、すごい」とか。そ…

『作家の値うち』の使い方(1)

福田和也さんの『「作家の値うち」の使い方』読了。『作家の値うち』がわずか1週間で増刷がかかった(わたしが持っているのは、第2刷)ことからもわかるように、相当、話題になったと同時に、読まれた本であったことも確かなことだ。全体は、大きく四部か…