2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『似せ者』

口直しというわけではないけれど、松井今朝子さんの小説の続きを。江戸の芝居モノを描いた作品が4つ。歌舞伎の歴史に名を残した人たちの話なのだけれど、團十郎や菊五郎、羽左衛門や勘三郎といった誰もが知っているビッグネームを主人公にしていない。 どれ…

『人形は口ほどにものを言い』

ウーン。考え方の相違が・・・。たしかに、今まで興味がなかった人に対して、演じる側、興行を打つ側から敷居を下げることも大切だとおもうけれど、そのやり方を間違えたら、その芸そのものの本質が変わってしまうのではないかと・・・。 それと、間違いもい…

『人形は口ほどにものをいい』

赤川次郎が文楽好きだとは知らなかった・・・。単行本版を買って数ヵ月後に文庫化され、ちょっとガックリ。でも意外にその文庫版は書店で見かけないなぁ。 この原稿を書き始めた時点で、見初めて文楽暦3〜4年といったところらしい。うーん、果たしてどんな感…

定例公演@国立能楽堂

職場を出ようと思っていたら、年明けの件でつかまってしまい、出そびれる。まだチケットを発券していなかったので、能楽堂に電話で問い合わせると「7時までは、チケット売り場が開いています。それを過ぎてしまわれるようでしたら、受付でお名前をおっしゃ…

昼になんの話からだったか、アメリカンドラマの話になり、「ツイン・ピークス」の題名が出てこなくて、職場の若い衆と「なんだっけ???」「なんだっけ???」と呻吟すること10分ほど。「ローラなんとか!」「題名が全部カタカナ!!」などという連想ゲー…

『似せ者』

松井今朝子さんつながりで、買ったばかりの『似せ者』を読み始める。京の大スター・初代坂田藤十郎のそっくりさんが二代目としてデビューする、という表題作が最初におかれている。上方歌舞伎といっても、京都と大坂ではいろいろと違いがあるらしい(少なく…

「島の千歳」2回目

いやはや、やはり「島の千歳」は難しい! 特に前半は、掛け声も含めてきっちり打てないと、形にならないと、先生がおっしゃっていた。まさに、その通り・・・。今日進んだところが、覚えられず。せっかく先生がお稽古後半で、お三味線を弾いてくださったにも…

『今朝子の晩ごはん』

銀座から戻る車中にて、読了。松井さんの切り口も鮮やかな論評と、交友関係の広さ、広範な知識、そして小説への取組の姿勢と、感服した。でも、亀愛の深さに、可愛らしさもあったりして、とてもチャーミングな女性だと思う。([ま]1-2)今朝子の晩ごはん 嵐の…

教文館書店にて

所用で銀座に行ったので、Apple Store GINZAでUSBケーブルを買いつつ、iPhoneの電源アダプタを物色してみた。が。純正品はまだ、不良品の交換用しか届いていないとのことで、サードパーティー製品しかなくて、先日、ビックカメラで入手したものが一番ましだ…

『大奥二人道成寺』

朝、6時前に目が覚めたので、読みかけを一気に読了。「いやはや、そうきましたか!」っていう展開でもあり「そうなるしかないよね」という結末でもあり。1冊目は短編集っていう色合いの濃い連作だったが、2冊目はこの1冊を通してストーリーが展開していく部…

「プロフェッショナル 仕事の流儀」は小三治師匠

長期休暇あけの職場女子と、我が家の近所の新しくできたおそばやさんで晩ごはんを食べていたら「そうそう、今夜のプロフェッショナル、小三治さんだってよ」と教えてもらった。 で、10時ちょい前におそばやさんを後にして、帰宅してテレビをつける。「げ、…

「仮名手本忠臣蔵」Cプロ・Dプロ@平成中村座

今日は、平成中村座のCプロ・Dプロを通しで。Cプロは、大序・二段目・三段目・八段目・九段目が上演され、仁左衛門さんが加古川本蔵、勘三郎さんが戸無瀬、勘太郎くんが判官と力弥、七之助くんが小浪、彌十郎さんの師直といった配役。加古川本蔵の物語に焦点…

『今朝子の晩ごはん 嵐の直木賞編』

持ち歩き本を何にしようか?とちょっと迷った末、松井今朝子さんのBlog文庫化第二弾を選ぶ。松井さんの晩ごはんがメインなのだけれど、それに加えて、時事問題や芝居、映画といったアート関係のあれこれ、そして乗馬と亀についての話題が楽しいBlog。 ネット…

緒形拳追悼番組

昨日は、録画してあった、NHKの追悼番組を見た。今日はTBSの追悼番組をリアルタイムで。NHKの方は広島の帽子屋さん、TBSは横須賀のテーラー、設定が似ているなぁ・・・。どっちも、一人暮らしの年老いた頑固な職人と、挫折を味わった若者の関わりと、二人の…

『沽券』

「吉原裏同心」シリーズ最新刊を、実家の往復で読了。まだ吉原の再建はならず、そこにつけ込もうとする悪と戦う幹次郎および、吉原会所という構図。タイトルの「沽券」って何?と思ったら、吉原で店を開く権利みたいなもののことだった。妓楼はもちろん、引…

「情熱大陸」は"子"米朝

小米朝改め米團治を追った30分。"親"米朝もチラと出演。芸の話をしている部分をもうちょっと見たかったなぁ・・・。ま、30分番組だからしょうがないか。「百年目」は、上方から出た噺だけれど、未だ東京版しか聞いたことがない。米朝師匠で聞いてみたい…

リブロにて

帰りはハチ公バスに乗った。最寄りより手前の停留所でおりて、無印良品でもうすぐなくなりそうな化粧コットンとキッチンペーパー、持ち歩きしやすい透明付箋を購入してから、リブロへ。 「吉原裏同心」シリーズの最新刊が出たので、それがお目当て。一応、店…

『お江戸風流さんぽ道』

もうちょっとで読み終わる!というところまできていたので、帰りにカフェクロワッサンで一気に読了。「へぇ〜」なことが満載で、楽しく読めた。 江戸ってやっぱり面白いなぁ。お江戸風流さんぽ道 (小学館文庫)作者: 杉浦日向子出版社/メーカー: 小学館発売日…

普及公演@国立能楽堂

昨日に続いて、浅見さんがおシテの「鵺」を見に(昨日の「熊坂」は代役だったけど)、国立能楽堂へ。 「鵺」は、白頭の小書がついていて、後シテで登場した浅見さんは、全身金ピカ! 面も金色だったように遠目には見えたのだけれど・・・。思わず「さすが浅…

『お狂言師歌吉うきよ暦』

踊りで身を立てる女性を密偵に仕立てる、という設定が目新しいかな? 密偵とはいえ、宿駕篭屋の娘でお狂言師のお吉=歌吉は、よんどころない事情でお小人目付に協力することに。「必殺シリーズ」みたいな密偵とは、ちょっと違う。 相弟子に先んじてお狂言師…

銕仙会定期公演@宝生能楽堂

6時開演で終演が9時45分。定期公演では長い方だろうなぁ、多分。でも、「熊坂」のシテが浅見さんだったこともあってか、最後まで見るお客さんが多かった。 「野宮」は、囃子方がすばらしい!! 仙幸さんの繊細なお笛、源次郎先生のふくよかな小鼓が、曲…

このところ、新しい業務のお手伝いを始めたためか、職場を出るの8時をまわっており、そんなこんなで今日初回のドラマ2本を見損なった・・・。 亀ちゃん出演の「七瀬ふたたび」はNHKだから、ほどなく再放送がありそうな気もする。CXのアレはどうかなぁ??? …

灯台下暗し書店

松井今朝子さんのBlogの文庫化第二弾が発売されたとのことで、それを探しに。([ま]1-2)今朝子の晩ごはん 嵐の直木賞篇 (ポプラ文庫)作者: 松井今朝子出版社/メーカー: ポプラ社発売日: 2008/10/03メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ…

『お狂言師歌吉うきよ暦』

『大奥二人道成寺』を灯台下暗し書店で発見して、購入。読み始めたら「あれ、これって前段の話がある?」ということに気づいて、検索したら、ありました・・・(^_^;)。ということでAmazonで注文。このところ、iPhone導入に伴い、Mac周りでいろいろとトラブル…

緒形拳

いやはや、朝のニュースで知って、びっくりした。また、俳優らしい俳優が一人あの世に・・・。 ご冥福をお祈りいたします。 http://mainichi.jp/select/person/news/20081007ddm001060044000c.html 最近、映画は見ていないので直近のイメージは、このドラマ…

ジュンク堂書店新宿本店にて

SePTに行く前に、所用で新宿に出たので、ついでにジュンク堂書店へ。 主に灯台下暗し書店などでは見かけない雑誌をチェックする。 「国文学」の増刊号(文楽がテーマ)、「DEN」(お能の季刊誌)などを。 本は能―中世からの響き (角川叢書)作者: 松岡心平出…

「The Diver」@シアタートラム

うーん、能楽カテゴリーってのも、変だけど・・・。芝居はとてもよかった。家元の鼓や太鼓、そして意外な楽器も登場した。音楽は、録音と生音が併用されている。野田さんの歌舞伎以外の芝居って、たぶん初見だったのだが、小さい小屋で見る方がわたしにはよ…

『赤まんま』

北原亞以子さんの「慶次郎縁側日記」シリーズ。職場男子が言っていた通り、たしかに作品の方向性が変わってきたと感じる。敢えて一言でいうと「山周路線」に向かっているような。とはいえ、レギュラー登場人物のキャラクターもいいし、これはこれで続きが愉…

金木犀

帰りに買い物をして、大坊珈琲で一休み。家に向かって、表通りから1本入った路地を歩いていたら、金木犀の香りが・・・。今年もそんな季節になったのか。おととい、実家に行ったときはまだ、咲いていなかったんだけどなぁ。 この花の香りは昔から好きだった…

平成中村座「仮名手本忠臣蔵」Aプロ・Bプロ@平成中村座

通しで、「忠臣蔵」を見た。Aプロが大序・三段目・四段目、Bプロは五段目・六段目・七段目・十一段目。 全体を通して、勘太郎くんがいいなと思った。若狭之助、勘平(四段目)は若手花形の役所といえばそうだけれど、華と同時に腕がないとツラい役なのだけれ…